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お告げの祈り(アンジェラスの祈り)

お告げ

※「お告げの祈り」文そのものは、「祈りのひととき」をご覧ください。

天使ガブリエルが、マリアに神の子を宿されたことを告げる受胎告知の絵は大変有名ですが、「お告げの祈り」は、その受胎告知を祈りで表したものと言えるでしょう。

この祈りは、1日のうちで、朝6時と正午、夕方6時の3回祈ります。この祈りの起源については、はっきりしたことはわかりませんが、次のような話も伝えられています。

当時の司祭や修道者は「聖務日祷」(現在の『教会の祈り』)を、決められた時間に唱えることによって、1日を聖化していました。

そこで、司祭や修道者でない人びとも、「私たちも、あのように1日を聖化したい」と望み、決まった時間に「お告げの祈り」を唱えることによって、1日の働きのすべてを神様にささげるようになったということです。

ミレーの描いた「晩鐘」という有名な絵がありますが、これは、夕方6時の「お告げの祈り」を畑で唱えている夫婦が描かれています。たぶん、当時の人びとがそうであったように、この祈りを唱えた後、家路に急いだことでしょう。

時計がまだ、一般家庭にないころは、この「お告げの祈り」を知らせる「お告げの鐘」が、時を知る大切な手段でもあったのです。
 「お告げの鐘」は「アンジェラスの鐘」とも呼ばれます。

この祈りを「アンジェラスの祈り」と言ったり、「お告げの鐘」を「アンジェラスの鐘」と言ったりするのは、この祈りのラテン語の最初の言葉が、「アンジェルス」(天使の意)で始まるからです。この「アンジェルス」を英語読みにして、日本ではいつの間にか「アンジェラス」となったのです。


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