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サントニーニョ

サントニーニョ
サントニーニョ

地球温暖化について語られるとき、「エルニーニョ現象」という言葉が使われるが、エルニーニョとは、幼きイエスのこと。サントニーニョも同じ意味で、「聖なる幼きイエス」という意味。

このサントニーニョの像は、フィリピン、特にセブ島で親しまれている。サントニーニョがフィリピンで敬われているのは、1521年、マゼランがフィリピンのセブ島に到着し、現地の指導者フマボンと会って話をするうちに、フマボンがキリスト教に興味をもち、その話を聞いて、自分の家族と800人の部下と共に洗礼を受けたが、この際、マゼランが洗礼のお祝いに贈ったのが、サントニーニョの像であった。

洗礼後ほどなくして、マゼランは戦死し、このサントニーニョの像も忘れられた。

言い伝えによると、サントニーニョの像はランプの台として使われていたが、油が尽きることなく燃え続けるので、この出来事が部族中に語り伝えられていたという。

さらに、この像によって、奇跡的に、台風や洪水の被害から免れることができたので、セブの人びとは、「最高の存在」(バタラ)と呼んだ。

1564年、メキシコの船団がセブに到着したが、セブの人びとと戦いになり、セブの人びとは自分たちの村落に火を放ち、奥地に逃げていった。その焼け跡に、火事を免れた大きなわら小屋を見つけ、中に入ってみると、あのサントニーニョの像が大切に布に包まれて安置されていた。

以来、このサントニーニョの像は、セブ島、さらに現在のフィリピンにひろまり、愛されてるようになったのである。


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