home>シスターのお薦め>お薦めシネマ>約束の旅路

お薦めシネマ

バックナンバー

約束の旅路

2007年 3月

Va,vis et deviens

約束の旅路

  • 監督:ラデュ・ミヘイレアニュ<
  • 原案・脚本:ラデュ・ミヘイレアニュ
  • 共同脚本:アラン=ミシェル・ブラン
  • 音楽:アルマンド・アマール
  • 出演:モシェ・アガザイ、モシェ・アベベ、シラク・M・サバハ、
       ヤエル・アベカシス、ロシュディ・ゼム
  • 配給:カフェグルーヴ,ムヴィオラ

2005年 フランス映画 140分

  • 2005年ベルリン国際映画祭パノラマ部門 観客賞
  •     同エキュメニック審査員賞
  •     同ヨーロッパシネマレーベル賞
  • 2005年バンクーバー国際映画祭 人気作品賞
  • 2005年コペンハーゲン国際映画祭 作品賞
  • 2006年セザール賞 オリジナル脚本賞
  • 2006年リュミエール賞 TV5視聴者賞

「約束の旅路」で描いていることは、まったく知らなかった現実でした。このような状況の中で、「生」をつないだ人々がいたことを知りました。感動の映画です

物語

スーダンの難民キャンプの中に、キリスト教の貧しい母と子がいました。ある日、母親は、エチオピアのユダヤ人だけが、ここからイスラエルに脱出できることを知り、息子(モシェ・アガザイ)を助けるために、自分の子どもを亡くしたばかりのエチオピア系ユダヤ任の女性ハナに息子を託します。

脱出のためのトラックがやってきました。母親は息子に言います。「行きなさい。生きなさい!」なぜ、母親と分かれなければならないのかわからない息子は、母親から離れようとしません。しかし母親の気迫に押され、トラックに乗り込みます。

ハナは言います。「どんなことがあっても、絶対自分の生まれた村の名を口にしてはならない。家族の名を聞かれたら・・・といいなさい」シェロモというイスラエル名をもらった少年は、自分の出生を偽り、イスラエルへ向かう飛行機に乗りました。

イスラエルでは、アフリカから黒い兄弟たちが来たと迎えられますが、現実はそう簡単なものではありませんでした。ほどなくハナが病で亡くなり、保護者を無くして心細くしているシェロモは、ヨラム(ロシュディ・ゼム)とヤエル(ヤエル・アベカシス)夫婦の養子となります。夫婦にはすでに2人の子がいますが、シェロモにも同じように愛情を注いで育てます。学校で差別されているシェロモを、ヤエルは命がけで守ってくれます。

シェロモは、ヨラムとヤエルから守られ、2人の子どもとともに成長していきます。学校では友達もでき、彼を慕う女の子もいました。しかし、いつも彼を苦しめるのは、本当の自分をいつわって生きていることと、難民キャンプにいる母親のことでした。さらに、いろいろな問題が彼を襲い、そのたびに、生きる道の選択を迫られます。

 

イスラエルのユダヤ教世界の中で、自分を見失わず成長していく小さなシェロモ。こんなに辛いことを強いられている人々がいたのかと、身が引き締まる思いです。

エチオピア系ユダヤ人をイスラエルに帰還させる事業は、「モーセ作戦」と呼ばれました。現在、イスラエルにいる彼らは、9万人になっています。


▲ページのトップへ