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 地球交響曲 ガイシャシンフォニー第六番

2007年6月

GAIA SYMPHONY No.6

地球交響曲第六番

  • 監督・脚本:龍村仁
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  • 出演:ラヴィ・シャンカール、ケリー・ヨスト、ロジャー・ペイン
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  • 友情出演:ポール・ウィンター
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  • 虚空の音篇:奈良裕之、KNOB、雲龍、長屋和哉
  • ナレーター:榎木孝明、森田真奈美
  • 声の出演:林隆三、奥村潮、山川建夫
  • 配給:有限会社 龍村仁事務所

2006年 日本映画 127分


「地球交響楽」ガイシャシンフォニーも、第6番を迎えました。今回のテーマは?

“銀河系、太陽系、海、山、川、森、岩、動物、植物、バクテリアから原子のひとつひとつまでもが、それぞれに独自の“音楽”(vibration)を奏でていることが分かってきました。「世界は音なり」自然とかかわって生きている人々と出会ってきたガイヤシンフォニー、今回は“音楽”から地球を感じていきます。


  ■「音楽を観て、光を聴く」旅~全ての存在は響き合っている~

出演するのは、下記の方々です。

ケリー・ヨスト KERRY YOST(ピアニスト)
 「地球交響曲第四番」の挿入曲として、フィールドの「ノクターンNo.1」が、「地球交響曲第五番」ではバッハの「プレリュード第一番」とパッヘルベルの「カノン」が使われています。ケリー・ヨストの演奏は、聴く者の心をとてもおだやかにします。アメリカ、アイダホ州の大自然の中で今も暮らすその生活の中から醸し出される音楽は、ケリーの生き方をそのまま伝えています。


ロジャー・ペイン ROGER PAYNE (海洋生物学者)
 世界的な海洋学者であるロジャーはニューヨーク生まれ。サトウクジラが歌をうたうことを世界ではじめて発見しました。クジラたちが交信する音は、いったい何を伝えているのでしょうか。


ラヴィ・シャンカール RAVI SHANKAR (シタール演奏)
「20世紀最大の楽聖」と呼ばれるインドのラヴィ・シャンカールの演奏は、音楽の域を超えています。まさに「ラヴィ」=師。知恵者というか、哲学者というか、宗教者というか、まるで仙人のよう。若いときにヨーロッパの文明と出会い、18歳でインドに帰ると、その後7年間、師のもとで厳しい修行生活を送りました。インド数千年の叡智と西洋文明の橋渡しをしてきました。今、84歳となったラヴィ・シャンカールは、後継者として娘のアヌーシュカを選び、ともに演奏活動を行っています。
 師であり父であるラヴィ・シャンカールとアヌーシュカとのシタール演奏は、相手の弦を奏でる空気を感じながらの掛け合いの即興演奏で、かなり深いところでの魂の響きあいが、演奏に表現されていきます。すばらしい映像となりました。


この3人を描いていく間に、日本の4人が登場します。辻村監督が「全ての自然界を映す“池”と、そこに波紋を生み出すいくつかの小さな石にあたる“章”」として描く、ちょっと変わった“響き”の探求者たちです。


■ 虚空の音

奈良裕之(なら ゆうじ)
 釧路湿原で、奈良さんが持っている弓の弦が鳴っています。凍てつく空気の中を渡ってくる風が、弓の弦を振るわせるのです。まるで大自然の中の聖なる霊が、響かせているような祈りの音です。


KNOB(ノブ)
 伊豆大島の三原山の火山口で吹く、ディジュリドウ。太く長い筒は、アボリジニの人々が、大地と精霊や大宇宙の神々と交感するために使うメディアだそうです。その音は、大地の底から響いてくる、火山のマグマの動きのようです。地球の奥深くから響く音に、人間の体は共感していきます。


雲龍(うんりゅう)
 熊野の滝で奉納する笛の音。神々のいる静寂の中を流れ落ちる水と、笛の音が、雑念を取り払い人間を無へと招きます。


長屋和哉(ながや かずや)
 「地球交響楽第四番」で使用された「吉野」「こくもり」の演奏者。熊野のことびき岩が出す音を、私たちに伝えてくれます。

 

「地球交響楽」は、自主上映活動で広がっています。公式サイトで、お近くの上映会場をしらべ、ぜひご覧ください。サウンドトラックCDもステキです。

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