home>祈り>マルコで祈る

マルコで祈る

→ INDEX-6 (マルコ3.13~ )         → INDEX-5 (マルコ2.20~3.6)

→ INDEX-4 (マルコ1.4~20)         → INDEX-3 (マルコ1.21~38)

→ INDEX-2 (マルコ1.40~2.9)        → INDEX-1 (マルコ2.10~19 )


檜町公園の池



イエスは艫の方でまくらをして眠っておられた

マルコ4.38


艫(とも)は、船が沈むとしたら真っ先に沈むところである。
イエスは、母の胸にいる幼子のように(詩131.2)、静かに身をゆだねている。
「平和のうちに身を横たえ、わたしは眠ります。
主よ、あなただけが、確かに、わたしをここに住まわせてくださるのです」(詩4.9)
イエスの眠りは、ヨナの眠りとは異なる。
そのときヨナは神に逆らっている最中だった(ヨナ1.5)
イエスは落ち着いて、静かにしている。
神に耳を傾け、信頼しているからだ。

時は夜。イエスは眠る。
神の働きにゆだねているから(27節参照)
イエスの眠りは、イエスの死のイメージである。
イエスが死ぬときも激しいあらしが吹くだろう。
イエスの反感を買い、硬い石にもぶつかるだろう……石は弟子たちの信仰が浅い、ということのたとえだ。
嵐の海を前にして、舟と同じようにほんろうされ、ふりまわされる。
まるで船酔いにかかったよう、「どのような知恵も飲みこまれてしまった」(詩107.27)

だが主は、同じ舟の中で眠っている。
頼りない弟子たちにさえ、信頼しているのだ。


『思い起こし、物語れ』上 より


▲ページのトップへ