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祈りのひととき

ロザリオの祈り-(2)

 ロザリオは、マリアの心をとおして、救い主キリストの心につながることを願うお祈りです。まず、マリアの心に満ちていた深い信仰と強い愛を込めて、キリストの救い主の神秘をたどっていきます。そして、マリアのご保護のもとにキリストの救いにあずかることを目指して進みます。そのために、キリストの母であり、また、私たちの母であるマリアによって、キリストの父なる神のいつくしみを祈り求めます。救い主の母によって救い主にいたること、ここにロザリオの祈りの最も深い意味があるのです。

喜びの玄義

苦しみの玄義

栄えの玄義

喜びの玄義

第1の神秘

 「恵まれた者よ、喜びなさい。主は、あなたと共におられる。」  大天使ガブリエルは、おとめマリアに、神の御子が人となってこの世に来られること、そして、マリアが神の御母に選ばれたことを告げます。マリアは、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」と、へりくだってそれをお受けになりました(ルカ1.26~38参照)。

 神と人との美しい出会いは、マリアによって全うされました。わたしたちが置かれている毎日の生活の場で、いろいろな出来事をとおして、神は語りかけてくださいます。わたしたちも、マリアとともに「はい」と応え、この日本の地において、神が計画しておられる救いの業に協力し、人々に喜びの知らせをもたらすものとなれますように。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第2の神秘

 おとめマリアは、エリザベトを助けるために、急いで彼女のもとに行かれます(ルカ1.39~40参照)。

 マリアは、ご胎内の御子とともにエリザベトのもとに急ぎ、救い主がこの世に来られる“喜び”を、お知らせになりました。
 本当の喜び、それはマリアのように、キリストの福音を人々に伝えることです。マリアのように、愛の行いをもって、キリストの喜びを証しするものとなれますように。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第3の神秘

 イエスは、ベトレヘムの岩屋で、貧しさのうちにお生まれになります(ルカ2.6~7参照)。

 見えない神のはかり知れない愛は、か弱い幼児となって、この世に来られました。虐げられ、声をあげても聞かれない無抵抗の人々の中に、キリストは希望の星として、今日もお生まれになります。
 わたしたちが、互いに一人ひとりを大切にしあって生きていくようにと、馬ぶねの幼児は、語りかけておられるのです。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第4の神秘

 マリアは、イエスを神殿にささげ、清めの掟に定められたことを、すべて果たされます(ルカ2.22~39参照)。

 世界中のどこの国の人でも、季節の最初の実り、初穂を神にささげ、恵みへの感謝のしるしとしました。
 マリアとヨゼフは、御父がわたしたちにくださった、最高の贈り物である幼子イエス・キリストを、神なる父におささげしたのです。マリアに倣い、わたしたちも、今日のまごころと精一杯の働き、愛の行いを、主にささげましょう。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第5の神秘

 少年イエスは、3日間、神殿で学者たちの間にとどまり、彼らに耳を傾け、御父のことについてお尋ねになります(ルカ2.41~51参照)。

 マリアとヨセフは、少年イエスを神殿の中で見つけました。わたしたちも、キリストが見えなくなったとき、マリアのように、キリストを探さなければなりません。そして、キリストとともに留まり、神殿の中の少年イエスに倣って、神を探し求める人々との話に耳を傾け、それによって、人々との出会いを深めていくことができますように。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


苦しみの玄義

 今ある日本の教会の「礎」は、キリストの信仰を身をもって証しした、日本の数多くの殉教者たちによって、築かれたものです。宣教師不在の220有余年にわたるキリシタン弾圧下にあって、隠れキリシタンたちは、ひそかにコンタツ(ロザリオ)を繰りながら、サンタマリアに御助けを願いました。お互いに支え合い、励ましあって、信仰を守り続けてきたのです。

第1の神秘

 ゲッセマニの園で苦しみもだえ、御父に祈られるイエスの汗は、血のしずくとなって、地にしたたり落ちました(ルカ22.39~46参照)。

 十字架の刑を前にして、イエス・キリストの苦しみは、血の汗となって流れます。それは、わたしたち人間が犯し続ける罪の大きさ、善の向こうに、鈍い“人間の業”の強さをあらわしています。殉教者の聖母に、あわれみのとりなしを願いましょう。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第2の神秘

 ピラトは、群衆のきげんをとろうと思って盗賊を釈放し、イエスをムチ打たせました(マルコ15.15参照)。

 無実、潔白のキリストは、わたしたちの罪を償うために、ムチ打たれます。「主よ、あなたにムチ振るう、わたしたちの罪深さを赦してください。」  キリストに従った、日本の殉教者たちの強い信仰にならい、わたしたちも、苦しむ人の苦しみを、悩む人の悩みを背負ってムチ打たれ、人々に苦しみの 真の意味と慰めをもたらすものとなれますように。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第3の神秘

 イエスは茨の冠をかぶせられ、葦の棒でたたかれ、つばきされてあざけりを受けられます(マルコ15.17参照)。

 自分を神に等しいものとして、神をないがしろにする人間の傲慢を、キリストは「茨の冠」で償われます。この世の名誉と権力、黄金の冠ではなく、キリストの人々への愛ゆえに戴く、苦しみと侮辱の茨の冠、真の意味を、わたしたちに悟らせてください。

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第4の神秘

 イエスは、死の宣告を受けた後、重い十字架を担って、カリワルオへと登られます(ルカ23.26~33参照)。

 キリストとともに、十字架を担うものとなった日本の殉教者たちの信仰と愛は、神の栄光の勝利となり、現代の日本の教会に恵みをもたらすものとなりました。今、わたしたちが担う十字架も、明日の教会に恵みをもたらすものとなりますように。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第5の神秘

 イエスは、永遠の滅びからわたしたちを救うため、十字架につけられ、3時間の御苦しみの後、亡くなられます(マルコ15.23~41参照)。

 人間の罪をあがなうキリストの十字架の死は、わたしたち人類に永遠のいのちの恵みと喜びをもたらしました。
 自分の「我(エゴ)」に死に、他者への奉仕に生きることによってのみ、見出すことのできる「人生の真の意味」を、わたしたちに悟らせてください。

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栄えの玄義

 復活のイエスは、すべての人に希望を与える存在であり、すべての人を包み、すべての人の人生を背負って歩んでくださる方です。一人ひとりを愛し、一人ひとりの人生の苦しみを理解し、一人ひとりの人生を大事にするために来られて、そのために十字架につけられたのです。イエスと一緒の人生は、わたしたちにとって希望であると同時に、さらに大きな希望、イエスとともに復活するという世界が保証されているということです。

第1の神秘

 イエス・キリストは、栄光のうちに墓から復活されます。この復活は、わたしたちの霊的復活をかたどるものです(マタイ28.1~15参照)。

 キリストが御父の栄光によって、死者のうちから復活されたように、洗礼の恵みを受け、わたしたちも、また、新しいいのちを生きるようにと招かれています。わたしたちの日々の歩みの上に、聖母の御助けを願いましょう。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第2の神秘

 救い主イエスは、栄光と勝利のうちに昇天されます(マルコ16.19参照)。

 神は、わたしたちに、イエス・キリストに一致して生きる永遠のいのちをお恵みくださいました。わたしたちが、地上の名誉、富、快楽に心を奪われて、大切ないのちの尊さを見失うことのないように、心を高くあげて生きていくことができるよう、恵みを願いましょう。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第3の神秘

 聖霊は使徒たちの上に降り、彼らを照らし、強め、聖化なさいます(使徒2.1~4参照)。

 「わたしたちを強くしてくださるキリストによって、わたしはどんなことでもできる」(フィリピ4)と言った聖パウロの信仰に倣い、わたしたちも聖霊のたまものをいただいて照らされ、強められ、新しい生き方で主に仕えることができるように祈りましょう。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第4の神秘

 聖母マリアは、地上の生活を終え、栄光に包まれて天にあげられます(ルカ1.52、教会憲章59参照)。

 神の救いの計画の協力者として、その生涯をキリストとともにまっとうされたマリアに倣い、わたしたちも、神の愛のうちに死ぬことができる恵みを願いましょう。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)


第5の神秘

 マリアは、天と地の女王、すべての恵みの取り次ぎ手、わたしたちの最も愛する御母として栄冠をお受けになります(黙示録12.1参照)。

 マリアは、使徒たちの母として、彼らを教え導き、温かい助けの手を差しのべられました。わたしたちも、現代社会の人々のさまざまな苦しみに、マリアとともに、母の心をもって関わり、その苦しみを自分の祈りとして、人々とともに生きていくことができますように。

主の祈り(1回)   アヴェ・マリアの祈り(10回)   栄唱(1回)

CD「ロザリオの祈り」(CD2枚セット/黙想・祈り:山本襄治神父)が、あります。
 車の運転をしながら、食事の準備をしながら・・・etc.。病気で寝ているときも、もちろん祈りのときも、CDから流れるロザリオに合わせて祈ることができます。


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