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新世紀ルーツへの巡礼

目次

使命への準備へ

すべては使命に向けて方向づけられて

あの「決定的な夜」の体験以来、アルベリオーネ神学生は、自分が一つの使命に召されていることを強く自覚し、神学生時代にも、また、司祭になってからも、神から託された使命に向かっての準備をしていました。彼は、時の教皇の指針に従い、社会についての知識を深め、歴史的な見識を広げるようにと努めていました

新芽

彼は、いろいろの経験、勉学、活動などをすべて、明確な一つの目標に向けて秩序づけ、方向づけていきました。

アルベリオーネ神父は、彼が理想としていた目標の輪郭がはっきりとしてくるにつれ、自分の中の「世紀を分かつ夜」の「あの体験」からくる、使命感とも義務感ともいえるものが、自己の内面に成長していくのを、はっきりと自覚していました。彼は、18歳のときに「人は自分の召命に従わなければならない」と手記に書き記しています。

すべては、準備になった

アルベリオーネ神父は、神学校内での教育だけではなく、いろいろな教会へ出かけて行って直接信徒たちと出会い、講演し、秘跡をさずけたり、人々の相談にのったりしていました。

アルバ神学校での、図書係をはじめとする数々の体験は、なに一つ無駄になることはありませんでした。

ともに生きている人々への思い

新芽

アルベリオーネ神父は、いつも今の時代、彼とともに生きている人々の救いと福音の宣教を心がけていました。

彼は、アルバの司教座聖堂で、日曜のミサの間に、福音とカトリック要理を解説していました。この方法は、あとで他の多くの教会にも伝わっていきました。

全人間教育を大切にしていたアルベリオーネ神父は、福音書が生きられること、「ことに知性、心情、業において福音を生きることが必要だ」と感じていました。この思いは、ずっと後に聖パウロ聖堂で、聖書一般、特に福音についての説教を伴う30回の礼拝という形で実現されました。

「おとめは・・・・絶えずキリストの福音を胸に抱いていた」という聖女チェチリアの一句に心を留め、「32年間というもの、福音を肌身離さず身につけていたが、これは効果的祈りであった」とも書き記しています。

アルベリオーネ神父は、教会美術をも教えていましたが、彼は多くの遺跡や教会建築、絵画、彫刻などを見学し、「生活、真理、善に仕える美術」について論じ合い、「キリスト教的美術の友」に入会していました。

彼のつづった「司牧神学のメモ」(1912年)には、聖なる美術や教会建築に関する原則が書かれています。この精神は、彼が修道会創立後に、パウロ家族の教会堂を建築するときに活かされています。彼は、言っています。

 それぞれの聖堂の建築に際しては、その聖堂が調和を保ち、建築、彫刻、絵画、ステンドグラス、什器のどの部分においても、テーマを一貫して展開できるように、建築技師には、あらかじめ仕事の大よそのプログラムとともに図面の下書きを手渡し、技師がそれを土台にして製図できるようにはからった。

 なんのためにパウロ家の教会堂を建てるかという目的に応じることに、最も心を砕いたからである。

◆1--4 使命への準備


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