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新世紀ルーツへの巡礼

目次

3-聖パウロ女子修道会

2)召命の増加

スーザの町
スーザの町

●スーザにきて数か月の後、他の娘たちが集まってきました。そしてわずかの間に、12人になったのです。シスター テクラ・メルロは、「私たちには、とても大家族になったように思えました」と言っています。

●パウロの娘たちの修道院に入りたいと願い出た新しい人たちは皆、勉強を続けるためにスーザに送られました。

●印刷所の仕事は、わずかながらですが、軌道に乗り出しました。娘たちは、すでに活字ケースやさまざまな活字などに慣れていきました。

彼女たちの歩みの中でひとつ、不足と感じることがありました。それは、祈り、信心業を行うためのふさわしい場所がないということでした。

彼女たちは、聖ジュスト教会に行っていましたが、ときどき時間割が変わるために、ミサのない朝を過ごさなければならない時もあったのです。

「私たちには、あるときは祈る場所になったり、またあるときは授業を受けるために使われたり、実習室になったり、また必要に応じては、共同の黙想や読書、あるいは説教を聞くために集まる、……多目的に使われるひとつの小部屋がありました。」と、シスター テクラ・メルロは書いています。

ローソク
ローソク photo by S.Sirai

シスター テクラ・メルロは、こうも書き記しています。

私たち皆の心を燃え立たせたのは、毎月第1日曜日にしていた月の静修でした。
見たところ「食品貯蔵庫」(カノニコ・キエザ神父はこう呼んだのでした)のような小部屋にみんな集まりました。
朝、*1四終(ししゅう )のひとつについて黙想し、第1のミサに行き、そして第2ミサにもあずかり、1日中沈黙のうちに過ごしていました。
そして、カテドラルでの晩の祈りの後、よき死にそなえ、聖心(みこころ)に奉献し、ひとつの聖歌をうたって黙想は終わりました。
この儀式をより荘厳にするため、祭壇におくことのできるすべてのロウソクに火を灯していたことを覚えています。
この日はいつも私たちの心に平和を漂わせ、善を行おうという意志を強めてくれました。
ときどき、モンシニョール・ゴルリエールがご自分のほうから望んで、月の静修の日の晩、私たちにちょっとした講話をするためにこられましたが、それも私たちにとって大きな喜びでした。

注釈:

*1 四終
 死、審判(神の審判を受けること)、天国、地獄を合わせて「四終」といいます。
 人がいずれ迎える死。そのために、一人ひとりは自分の一生について、人生について考察し、祈り、よりよい死を迎えるために祈ることが勧められています。
 キリスト者にとって死は決して暗いものではなく、希望に満ちたものです。

◆3--2 パウロの娘のその後


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