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信仰の挑戦 … 女子パウロ会 各国創設記

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第4回 イタリア ベローナ  ─ クリスマスに将来を夢見て ─


1928年11月19日月曜日、マエストラ・バルトロメア・ビビアン、エマヌエラ・マリーニとマエストラ・セラフィーナ・ミラーニは朝4時30分の始発でアルバから出発し、アレッサンドリアに行き、そこからモルターラ、ミラノ、ベローナへと行き、4時20分に到着しました。マエストラ・バルトロメアが語っておられます。

11月になり日が短くなりました。列車から降りてすぐに近くの聖フェルモ教会でミサにあずかり、その後、持参した簡単な食事をして、バルツァーロ弁護士宅へ向かいました。彼は週刊誌「Italia antiblasfema」の編集長です。雑誌はアルバの聖パウロ修道会で印刷したものです。わたしたちの訪問を知った彼は、有頂天になってわたしたちに会いに来ました。ベローナではよい人々、熱心な聖職者に出会うと言って「Figlie di Gesu」修道会の住まいに連れていってくださいました。なぜなら、家財道具はアルバから送ったのですが、まだ到着していなかったからです。

「Figlie di Gesu」修道会の総長様、マードレ・イメルダ・ソアベは、わたしたちに温かい心を示され、こう言われました。「今はゆっくり夕食をおとりください。それから皆さんのお部屋に案内しましょう。荷物が届いて準備できるまで、わたしたちと一緒にここにいらしてください」。

翌日、祈りの後、聖コシモ通りの、わたしたちに準備された場所がどこかを知るために出かけました。主任司祭を訪ねて、わたしたちが福音書と他の本をそろえる使徒職のセンターを開く予定であることをお伝えしました。4ページの小教区報を印刷することも提案しました。手書き原稿であったとしても、わたしたちはそれをアルバに発送し、対処できることをお話ししました。小教区の家庭に普及することも約束しました。主任司祭は提案を受け入れました。これは家庭に近づく大変よい手段であり、書院の開設が近いこと、最初の協力者募集を知らせるよい手段でした。

15日ほどたってから、アルバから書院のための棚が届きました。聖パウロ修道会のブラザーも荷物と一緒に来て、棚を組み立ててくださいました。場所を2つに分けて一方にベッドを置き、他方を書院としました。一番大きな本の箱はテーブルとして使用し、小さい箱は椅子として使いました。こうして「Figlie di Gesu」修道会のご親切から卒業することができました。

プリマ・マエストラは、最初に開設された-サレルノ、バーリ、カリアリの各支部修道院を訪問するために、すでに出発しておられました。わたしたちのところへは、2月の前半に訪問すると約束しておられたので、わたしたちはクリスマスのノベナをご一緒にすることができると、わくわくして喜んでいました。

マエストラ・テクラが到着したときは、とても寒いときでした。1928年から1929年にかけての有名な寒波で気温が零下になった年で、そんなことはこの数年間なかったことでした。彼女と共に、書院の後ろ側でクリスマスのノベナを歌いました。

アルバから届いた小さな鉄のストーブは、狭い空間を暖めるため部屋の真ん中に置きました。ストーブの上では、いつも煮物をしていました。通常ベネトの美味しいキャベツを煮ている匂いがただよっていたので、わたしたちの食事のメニューを宣伝しているようなものでした。書院を訪れる司祭、信徒たちは、「あなたがたの鍋はいつもキャベツを煮ているのですか」と言っていました。

クリスマスの夜、真夜中のミサには「Figlie di Gesu」修道会のミサに行きました。わたしたちにはまだ聖堂がなかったからです。ミサが終わるあと、温かいミルクを飲んで行くように招いてくださったのですが、わたしたちはピエモンテの伝統に従ってポレンタをいただくことになっていたのでお断りして急いで帰りました。ポレンタは、ミサに出かける前にプリマ・マエストラが作ってくださり、ストーブの上に置かれていました。家に戻ったわたしたちはポレンタを食べて、床につきました。

翌日のクリスマスの日、ミサの後、書院の後ろ側に一日中電気をつけ、シャッターを下ろしたまま過ごしました。プリマ・マエストラはわたしたちにたくさんのすばらしいことを語ってくださったのです。お話は、今後の計画でした。わたしたちが自分たちの土地を持ったとき、家には聖堂があるでしょう……。日々の現実とはかけ離れた場所を夢見てうっとりとし、わたしたちは子どもにかえったようにうれしくなりました。

祭日が終わり、プリマ・マエストラはもう出発のことを話しておられました。出発の前に、わたしたちに勧めのことばをくださいました。

たくさん祈ること。主はあなたがたを祝福し、ご自分の特別な愛を、召命を送ることによって確かなしるしとしてくださるでしょう。聖職者と信徒によく奉仕することを学び、使徒職を果たすための新しい道を常に研究すること。母院から決して離れず、その指示に従うこと。許可なく、金銭を消費してはなりません。黙想と霊的読書のためには指示された本を使用してください。
 

約束は完全に守られました。毎月パウロ家族全員がそろう聖パウロ修道会の聖堂では、創立者が指導していた聖体礼拝の時間についてタイプされた印刷物を読み、祈りました。これがわたしたちの食物、わたしたちのビタミンでした。



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