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映画「大ちゃん、だいすき。」製作発表記者会見

2007/03/30

「大ちゃん、だいすき。」

3月20日、銀座のホテルで、長編アニメーション映画「大ちゃん、だいすき。」の制作発表記者会見が行われました。主人公の舞(まい)ちゃんは、3人兄妹の真ん中で小学校4年生の元気な女の子です。お兄ちゃんの大ちゃんは重度の障害を持って生まれました。妹の咲(さき)とは大の仲良しで、お兄ちゃんを助けています。映画は、障害を持つ兄と2人の妹を一生懸命に育てる明るい母親・洋子と父親・信治、学校での友達、そして、地域の人々との関わりを描きながら、妹の視点から家族の絆を見つめていきます

  

「大ちゃん、だいすき。」 「大ちゃん、だいすき。」
左から、関西地域の配給会社 梅田氏
TOKYO MX 中川氏
NPO難病のこども支援全国ネットワーク 小林氏
原作者 星さん
左から、星さん、酒井さん
永嶌さん、山本さん

 

「大ちゃん、だいすき。」
左から、製作委員会代表 桂氏
アミューズメントメディア総合学院理事長 吉田氏
アニメーション制作会社の田中氏

記者会見から、女性たちのお話をご紹介しましょう。

星さん

原作:星あかり

原作は、養護学校に勤務している星あかりさんです。星さんは、働いているときに感じることを暖め、作品にしています。今までに、2000年に出版した『もも子・ぼくの妹』が2003年に長編アニメーションになり、今回の「大ちゃん、だいすき。」は、2作目の映画化となります。

「大ちゃん、だいすき。」は、星さんが養護学校で出会った家族との出会いから生まれました。そのお母さんが、19歳ではじめて生んだ子が障害児でした。どうすることもできなくなったとき、手をさしのべてくれる人がいました。それを見た星さんは、「世の中、捨てたもんじゃないな」と思ったそうです。人のあたたかさや、一生懸命生きている人に光をあて、勇気と希望を与えるお話を書いたそうです。

山本洋子さん

監督・脚本:山本洋子

監督の山本洋子さんは、脚本も手がけました。突き抜けたようなお母さんの明るさ、妹の舞ちゃんの明るさを一番に表現したかったのだそうです。「障害者を主人公にした映画は多いけれど、障害者のあるお兄ちゃんにもった妹の話は初めてではないか。人と人がどうしてきちんとつながっていないか、と思っている。“人がつながる”ということは、ぶつかったり、傷ついたり、また愛情を与え合ったりして、心と心はつないでいくのだと思う。これは、これからの世の中にとって大切なことだと思う。人と人とのつながりの中から、平和が生まれると信じている。障害を持っていても持っていなくても、人が存在するということは大切なことだ」と話してくださいました。

酒井法子さん

大ちゃんの明るいお母さん・洋子の声:酒井法子さん

お母さん・洋子の声は、ご自身もお母さんになられたノリピーこと、酒井法子さんです。酒井さんは、次のように話してくださいました。「お母さんは、太陽のよう、頼りになる存在で、無償の愛を注ぐ。お母さんが笑っていることは大切なこと。明るいお母さんを演じたい。その明るさを素直に出していけたらと思っている。」

花音ちゃん

大ちゃんの妹役の舞ちゃんの声は、大勢のオーディションの中から選ばれた永嶌花音(ながしま かのん)さんです。舞台やアニメの声優、テレビドラマで活躍しています。

音楽は、大島ミチルさん。映画やテレビドラマなどの音楽で大活躍の作曲家で、アニメーション映画では、「ガラスのうさぎ」や前作の「もも子、かえるの歌がきこえるよ。」も担当してくださいました。

全員 女性たち

家族の絆が希薄になり、家族像が揺れ動いている今、貧しいけれど肩を寄せ合って助け合って生きている大ちゃん一家。この映画は、大人にも、子どもたちにも、家族とは何かを問いかける大切な作品になると思います。

2006年からシナリオを書きはじめ、今年に入って作画に入りました。4月末には音入れが行われ、5月に声が入って、5月末に完成の予定です。6月の試写会が楽しみです。全国の学校などを中心に上映されるそうですが、この映画をとおして、子どもたちの心が豊かになり、家族や友達、障害を持った人との関わりを大切にする感性が養われればいいなと思います。

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