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聖書を読もう!

聖書各書のミニ知識

ヨブ記

ヨブ記は世界の名作のひとつにあげられ、多くの文学作品に影響を与えてきました。ヨブ記は聖書の中で“知恵文学”に属します。

ヨブ記の書名は、主人公の名前からとられています。ヨブ記は義人ヨブの試練と苦難からの乗り越えをテーマとしているようですが、実は彼の人生と信仰の意味を追求したものと言えます。

正しい人がなぜ苦しむのか、神は存在するのか、もし存在するならなぜ神は正しく世界を治めないのかなどの問いに、ヨブはそれらを越えてひたすら神を礼拝することである、との結末にいたります。真の礼拝は何かということがヨブ記全体のテーマとなっています。このテーマは、時代と時を越えて人類の問いとして今も響いているものです。

ヨブ記の著者は、ユダヤとキリスト教伝統では、ヨブ自身、あるいはモーセ、ソロモンとみなしていましたが、現在はもっと後代の人、実在人物ではなく、具体的には誰かということは謎とされています。

ヨブ記は、最初に神とサタンの対話ではじまり、ヨブへの試練が決定され、ヨブが苦難の中に入るという想定で進展します。ヨブの嘆き、彼を慰問した友人たちの討論の形で物語が展開しています。長い討論の後、ついに神からの答えがあります。ヨブは孤独の中で、神の知恵は人には及ばない神秘であること、はかり得ないことであることを悟り、自分の小ささを認め、ヨブに幸福な生活が戻ってきます。

ヨブ記の構造と内容
序文 1.1~2.13 テーマの提示、ヨブ紹介
第1のヨブの災難財産と息子と娘を奪われる
ヨブと友人との対話 3.1~31.40 ヨブの嘆き1 自分の誕生を嘆き死を願う 3.1~26
エリファズの弁論1 人には何らかのつみがあるので、罪なしには罰はない。ゆえにそれを認め、神に助けをねがえ 4.1~5.27
ヨブの嘆き2 自分の憤りの弁護。死への願いと友人への失望。神への訴え 6.1~7.21
ビルダドの弁論1 ヨブの子供たちの罪だ、神を認めよ 8.1~22
ヨブの嘆き3 身に覚えがない。神が相手ではしかたがない。神よ、なぜ苦しめるのか 9.1~10.22
ツォファルの弁論1 ヨブも罪人。神は全知全能。反抗をやめてすがりなさい 11.1~20
ヨブの嘆き4 経験の証明。獣も人も神のなすまま。相手は神、神の放免か説明がほしい。神への哀願 12.1~14.22
エリファズの弁論2 ヨブの不遜。告発。悪人の行く末 15.1~35
ヨブの嘆き5 エリファズへの答え。神への哀願。神に証人になってほしい 16.1~17.16
ビルダドの弁論2 ヨブへの非難、まだ反抗するのか。悪人の行く末は滅び 18.1~21
ヨブの嘆き6 ヨブへの不当な扱い。ヨブは神の敵意の犠牲者。あがなう者を待つ。 19.1~29
ツォファルの弁論2 まだ、逆らうのか。悪人の滅び 20.1~20
ヨブの嘆き7 現実は悪人が栄えている 21.1~34
エリファズの弁論3 悪を罰するのは人のため 22.1~30
ヨブの嘆き8 神との会合を求めて:神と論じれば決着がつくが、神は応じてくれない。悪人の行く末 23.1~24.25
ビルダドの弁論3 神の尊厳と虫けらのような人間 25.1~6
ヨブの嘆き9 ビルダドへの皮肉。神の超越 26.1~14
ヨブの嘆き10 ヨブの潔白。神よ、私の的を滅ぼしてください 27.1~23
論争後のヨブ 28.1~31.40  
知恵の讃歌 人間の得がたい知恵 28.1~28
ヨブの嘆き11 過去の幸福、今の苦しみ。ヨブの潔白の誓い 29.1~31.40
エリフの弁論 32.1~37.24  
3人の友の沈黙とエリフ 32.1~6
エリフの弁論1 知恵と若さ。神は答えないのではない:夢、幻、苦難で警告している 32.6~33.33
エリフの弁論2 ヨブの過ち。神は公正である。神の沈黙は自由 34.1~30
エリフの弁論3 夜の歌。神は人に支配されない 35.1~16
エリフの弁論4 神による教育。神の秘められた恵み 36.1~37.24
神の声とヨブの答え 38.1~42.6 つむじ風の中から、神はついにヨブに語る
神の語りかけ1 世界の創造と天体・天候のすべえが分かる。神の挑戦 38.1~40.2
ヨブの答え ヨブの沈黙 40.3~5
神の語りかけ2 神の非難、新たなる挑戦 40.6~41.26
ヨブの答え2 ヨブの回心 42.1~6
結び 42.7~17 ヨブは友もゆるし、幸福も戻る

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