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聖書を読もう!
復活節 第6金曜日
使徒言行録 23.12~35
23章
 12 夜が明けると、ユダヤ人たちは陰謀をたくらみ、パウロを殺すまでは飲み食いしないという誓いを立てた。
 13 このたくらみに加わった者は、四十人以上もいた。
 14 彼らは、祭司長たちや長老たちのところへ行って、こう言った。「わたしたちは、パウロを殺すまでは何も食べないと、固く誓いました。
 15 ですから今、パウロについてもっと詳しく調べるという口実を設けて、彼をあなたがたのところへ連れて来るように、最高法院と組んで千人隊長に願い出てください。わたしたちは、彼がここへ来る前に殺してしまう手はずを整えています。」
 16 しかし、この陰謀をパウロの姉妹の子が聞き込み、兵営の中に入って来て、パウロに知らせた。
 17 それで、パウロは百人隊長の一人を呼んで言った。「この若者を千人隊長のところへ連れて行ってください。何か知らせることがあるそうです。」
 18 そこで百人隊長は、若者を千人隊長のもとに連れて行き、こう言った。「囚人パウロがわたしを呼んで、この若者をこちらに連れて来るようにと頼みました。何か話したいことがあるそうです。」
 19 千人隊長は、若者の手を取って人のいない所へ行き、「知らせたいこととは何か」と尋ねた。
 20 若者は言った。「ユダヤ人たちは、パウロのことをもっと詳しく調べるという口実で、明日パウロを最高法院に連れて来るようにと、あなたに願い出ることに決めています。
 21 どうか、彼らの言いなりにならないでください。彼らのうち四十人以上が、パウロを殺すまでは飲み食いしないと誓い、陰謀をたくらんでいるのです。そして、今その手はずを整えて、御承諾を待っているのです。」
 22 そこで千人隊長は、「このことをわたしに知らせたとは、だれにも言うな」と命じて、若者を帰した。
 23 千人隊長は百人隊長二人を呼び、「今夜九時カイサリアへ出発できるように、歩兵二百名、騎兵七十名、補助兵二百名を準備せよ」と言った。
 24 また、馬を用意し、パウロを乗せて、総督フェリクスのもとへ無事に護送するように命じ、
 25 次のような内容の手紙を書いた。
 26 「クラウディウス・リシアが総督フェリクス閣下に御挨拶申し上げます。
 27 この者がユダヤ人に捕らえられ、殺されようとしていたのを、わたしは兵士たちを率いて救い出しました。ローマ帝国の市民権を持つ者であることが分かったからです。
 28 そして、告発されている理由を知ろうとして、最高法院に連行しました。
 29 ところが、彼が告発されているのは、ユダヤ人の律法に関する問題であって、死刑や投獄に相当する理由はないことが分かりました。
 30 しかし、この者に対する陰謀があるという報告を受けましたので、直ちに閣下のもとに護送いたします。告発人たちには、この者に関する件を閣下に訴え出るようにと、命じておきました。」
 31 さて、歩兵たちは、命令どおりにパウロを引き取って、夜のうちにアンティパトリスまで連れて行き、
 32 翌日、騎兵たちに護送を任せて兵営へ戻った。
 33 騎兵たちはカイサリアに到着すると、手紙を総督に届け、パウロを引き渡した。
 34 総督は手紙を読んでから、パウロがどの州の出身であるかを尋ね、キリキア州の出身だと分かると、
 35 「お前を告発する者たちが到着してから、尋問することにする」と言った。そして、ヘロデの官邸にパウロを留置しておくように命じた。
