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私の薦めるこの一冊

本書は、「聖書は元来、何語でかかれたのか」という最初の質問から、「ヨハネの黙示録について」までの50の質問に答えるという形で書かれている、聖書についてのQ&Aです。もちろん、このQ&Aには聖書全般、つまり、旧約聖書のことも、新約聖書のことも書かれています。

信者になって何十年間も、聖書に親しんでいるという人から、最近教会に通い始めて、まだそれほど聖書になじんでいない人まで、聖書についてこれだけを押さえておけば、ひとまず大丈夫ということを取り上げられており、著者は各項目をわかりやすく説明しています。

最初、このQ&Aは、長崎大司教区の機関誌『言の波』に掲載されたものと、今回の出版に際して、寄せられた質問に回答したQ&Aを新たに加え、1冊にまとめられたものです。

著者は、聖書学では一番権威がある教皇庁立聖書研究所で学び、帰国してからは、日本カトリック神学院で、聖書について教えておられる聖スルピス司祭会の司祭です。

著者が「知的な観点と霊的な観点のバランスをとりながらまとめました」と言われるとおり、単に、知的な好奇心を満足させるだけのものではないことも、信者にとってはありがたいことです。

聖書を読みながら、疑問に感じる点があるとき、本書は読者の役に立つことでしょう。