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私の薦めるこの一冊
宗教的共生の思想
- 編者:宮本 久雄
- 定価:本体1,900円+税
- A5判 並製 270ページ
- ISBN978-4-902211-71-9 C3016
- 発行:教友社
世界では、イスラエルとパレスチナ問題、イスラム社会の中におけるキリスト者の迫害などの事件が、毎日のように起きています。これを見るとき、私たちは「共生」がいかに難しいものであるかを痛感します。
しかし、本書は、「共生」ということを、真摯に研究し、希望をもってキリスト教思想を核において研究し、学生たちに伝えようとしています。
「教科書シリーズ」として出版された本書は、上智大学教育イノヴェーションの促進のため、また学生たちに役立つものとして編集されたものです。
現代世界に「共生」が難しいように見えるからこそ、このような教科書、本を必要としています。
第1章には旧約聖書に見られる「共生」、第2章にはさまざまな修道会創立者が描いた共生思想を、会憲・会則の中に探っていきます。
第3章はヨーロッパのルネッサンス時代から19世紀までの思想の流れの中から共生思想をとりあげ、第4章は近世、現代のカトリック思想な中から、共生に生きられない教会の姿が続いていたこと、さらにそれが第2バチカン公会議によって共生を生きる教会によみがえったことを描いています。
第5章は神秘思想、第6章は現代の共生思想、第7章はキリスト教倫理、第8章は現代ユダヤ教の倫理、第9章は親鸞をとりあげています。
「共生」に関心のあるかた、研究者、学生、若い人びとにぜひ読んでいただきたい書籍です。