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第113回 結婚の秘跡

 

第7項 結婚の秘跡


今回から、新しい秘跡の項目が始まります。それは、結婚の秘跡です。では、ご一緒に始めましょう。

 
1 神の計画における結婚

旧約聖書の初めの書は「創世記」ですが、神様が、すべての天地を創造されたという話から始まっています。この中で、一番大切なことは、神が人間の男女を、ご自分に似せて、つまり、神の似姿として創造されたということです。新約聖書の最後の書は「黙示録」で、「小羊の婚宴」の話で終わっています。つまり、聖書は初めから終わりまで、結婚とその神秘、制定と神が結婚に与えられた意義、その起源と目的、罪ゆえに生じた困難さなどについて語っています。

 

創造の秩序における結婚---

婚姻の創設者は、神ご自身です。結婚への召し出しは、創造主によって造られた男女の本性に刻みこまれています。

結婚は、時の流れとともに、さまざまな文化、社会構造、考え方によって、いろいろ変化してきました。だからといって、結婚は人間が造り出した制度ではありません。

結婚が多様性に富んでいるように見えても、共通で恒久的な特徴があることを見落としてはなりません。すべての文化は、結婚の絆の偉大さを認めています。

第二バチカン公会議公文書の中の『現代世界憲章』は、結婚について、次のように述べています。「個人の幸福、ならびに一般社会とキリスト教社会の幸福は婚姻および家庭と呼ばれる共同体の健全な状態に固く結ばれています」と。

人間は、「愛そのものである」神にかたどり、神に似せて創られましたから、すべての人間の内にある根本的な召し出しは、神が人間を愛へと招かれることです。男女の相互の愛は、人間を愛される神の絶対で不滅の愛を映し出すものです。

神によって祝福されたこの愛は、子どもを産み、被造界を維持するという働きを神と人間が共同で行うことを目指しています。

結婚する男女は、相互のために造られています。男性にとって女性は、また、女性にとって男性は、同等の人、もっとも近しい人であって、私たちの助けの源である神を表す「助ける者」として、神から与えられているのです。

キリストは、「だから、二人はもはや別々ではなく、一体である」(マタイ19.6)とおっしゃって、創造主が最初から計画されていたことを思い出させてくださっています。

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