home>キリスト教入門>カテキズムを読もう>第3編 キリストと一致して生きる>第2>第186回 教会の伝承に見られる十戒

カテキズムを読もう

バックナンバー

第186回 教会の伝承に見られる十戒


教会の伝承は、聖書に忠実でイエスの模範を大切に守ってきました。ですから、十戒の基本的な重要性や意義について、よく認識しているのは当然のことです。

聖アウグスチヌス以来、「十戒」は、洗礼志願者や信者のカテケージスの中で、重要な役割を果たしてきました。15世紀に、「十のおきて」を暗記しやすいように、韻を踏み、肯定形で表現する習慣が始まりました。

教会のカテキズムでも、キリスト教倫理の教義を「十のおきて」の順序にそって説明してきました。

十戒の区分と数え方は、歴史の流れに伴って変化してきました。本書では、聖アウグスチヌスが定めた区分と数え方を用いています。この同じ区分を、ルーテル教会も東方教会、改革派教会も採用しています。

十のおきては、神と隣人への愛が要求することを表現しています。最初の3つのおきては神への愛、次の7つは隣人への愛に関するものです。

神は、モーセに「十のおきて」を2枚の石板に書いて渡されました。その1枚の石版には3つのおきてと、他の1枚には7つのおきてが書かれていたと伝えられています。

トリエント公会議は、キリスト者には十戒を守る義務がある、と述べています。第2チカン公会議で出された『教会憲章』は、「司教は、すべての人が信仰と洗礼とおきての遵守を通して救いに達するように、主からあらゆる国民に、福音を宣教する使命を受けた」と宣言しています。

前へ 

▲ページのトップへ