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A年、B年、C年

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典礼暦年(教会カレンダー)は、典礼の聖書朗読配分の発達と平行して、教会の中に徐々にできていきました。

近年の典礼運動、バチカン公会議などで典礼暦年が注目され、実践的な朗読配分も教会にとって大切なこととして、取り上げられました。

初代教会は旧約聖書の朗読をユダヤ教から受け継つぎ、それに使徒からの教え(福音書と手紙)の朗読が加えられました。この聖書朗読は、教会で非常に大切にされてきました。

典礼暦年は、キリストの生涯を1年の周期として記念するよおにできています。そのために聖書朗読が行われてきたので、聖書の順序に従った継続朗読は、典礼暦年とは合わないときがあります。特に、主の生涯の主な出来事を記念する季節にそれが見られます。

典礼刷新による新しい聖書朗読配分では、主日(日曜日)と祭日のためには、3年周期で旧約と使徒書、福音書の3朗読が行われます。しかも、3年間で主要な救いの歴史と、キリストの神秘が記念されるようになっています。

主日の朗読配分は、固有の季節(待降節から主の洗礼、四旬節から聖霊降臨)には、キリストの生涯の一コマ一コマに合わせて 厳密に旧約聖書と使徒書が選ばれています。

それ以外の年間周期は、準継続朗読と呼ばれます。
 準継続朗読と呼ばれるのは、A年にはマタイ、B年にはマルコ、C年にはルカというように、3つの共観福音書から大体に章を追って、神の国に関する主要箇所が朗読されるからです。

ヨハネ福音書は、ユニークな性格のため、主に復活節に読まれます。

旧約聖書は必ずその日の福音に合った箇所が選ばれていますが、使徒書が準継続朗読になっているのは、福音書と同じです。ですから、福音の内容と合わないときもあります。

新しい典礼暦年は、待降節第1主日からはじまります。例えば、2002年度は、2002を3で割ると667で、1余るので、A年ということになります。
 ですから、福音書はマタイによる福音書を読んでいきます。

2003年は、3で割ると667で、2余るので、B年、2004年は、3で割ると668で割り切れるので、C年ということになります。

“A年”、“B年”、“C年”それぞれには、「週日第1周年」と「週日第2周年」があります。第1周年は奇数年、第2周年は偶数年です。この週日第1周年、第2周年には、それぞれの第1朗読が用意されています。こうして、典礼暦年に聖書が読めるように準備されているのです。


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