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アミクトゥス(amictus)

アミクトゥス

長方形の白い麻でできた布で、ミサのときに司祭が肩をおおうために、祭服の一番下に着ますが、現在ラテン典礼において着用は「随意」となっています。

アミクトゥスを肩に着けるとき、司祭は次の祈りを唱えます。

「主よ、私が敵の襲撃に立ち向かうことができるために、私の頭に救いのかぶとをかぶらせてください。」

アミクトゥスの原語は、ラテン語の“amictus”「衣服、外とう」です。動詞の“amicire”「着衣する」と言う言葉に由来します。

アミクトゥスの起源については、古代エジプトの隠修士たちの服の一部であるとか、古代の一般の人たちが防寒用のショールとして使っていたものであるとか、祭服を汗などから防ぐため使われたと言われ、はっきりしていません。

最も古い典礼儀式書の中にも、「アミクトゥスは祭壇に仕える」、犠牲をささげる者の使用する衣服の一部であると記されています。

11世紀ごろのフランスベネディクト会の修道士たちの間では、アミクトゥスをまず頭上にあてて後ろに垂らして祭服と首のまわりの装飾としていました。そのため、刺繍(ししゅう)などがほどこされ美しいものとなりました。


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