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ファリサイ派

イエスの時代、民衆の間で尊敬され、影響力をもっていたのがファリサイ派の人びとでした。

紀元前2世紀のマカバイ戦争の中心的な力を握り、人びとを動かしていたのは、ユダ・マカバイとその一族を中心とする「ハシディーム(敬虔派)」と呼ばれる人たちでした。この人びとが積極的に、政治活動、軍事行動をするのに対して、自分たちは宗教的な自由だけでよいと、ハシディームから分離していった人びとがいました。この人びとは「ペルシーム(分離派)」と呼ばれました。この人びとがファリサイ派の人びとなのです。

彼らは、律法の掟を重視し、それを文字どおり忠実に守ろうとしました。掟の遵守を最優先し、律法を文字どおりに生きようとしていました。そのため、しばしば、相手の立場で考えるとか、暖かい配慮を忘れ、ただ法的に律法を守ることだけを重視していました。

このような考え方によってファリサイ派の人びとはイエスの生き方えを批判し、また逆に彼らの態度は、イエスからとがめられる結果になりました。

ファリサイ派の人びとは、聖職者ではなく、信徒でした。ですから、彼らは職人、農民、商人などの中産階級をなしている人びとでした。しかし、彼らの中から、律法学者や最高法院の議員がでていました。

ファリサイ派の人びとは、成文化された律法だけではなく、口承伝承の掟や、その時代の中でモーセの律法を解釈していました。

ユダヤ人とローマの間に戦争が起きたとき、彼らは、宗教生活のほうを大切にしました。紀元70年のエルサレム滅亡後、サドカイ派の人びとは滅んでしまいましたが、反対にユダヤ人共同体の再建のために力をもったのは、ファリサイ派に属する人びとでした。


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