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アラヤシキの住人たち

2015年 4月

アラヤシキの住人たち

  • 監督:本橋成一
  • 出演:宮嶋信
  • 製作・配給:ポレポレタイムス社、ポレポレ東中野

2015年 日本映画 1時間57分



茅葺きの大きな家。昔、こんな家があったよね。
2階の窓辺につるした板を叩く木槌の音。食事を告げるコンコンコ~ンという乾いた音が、山間に響く。
集まってきた朝の食卓。はしをつける前に朗読される聖書のことば。

ここは、北アルプスを近くに見る、長野県北安曇郡南小谷村。車の道から1時間半ほど歩いてたどり着くところに、真木共働学舎があります。1974年に創設され、2014年に創設40周年を迎えました。

共働学舎は、宮嶋眞一郎氏にいよって、1974年に創立された、農村地域でともに働き暮らす共同体です。「競争社会ではなく、協力社会を」という理念をかかげ、社会で弱い立場にある人たちと、農業や酪農、工芸を主な生産的労働として働き、北海道に2か所、信州に2か所、東京に1か所あります。アラヤシキと呼ばれる大きな茅葺き屋根があるのでは、南小谷村にある真木共働学舎です。この地での彼らの生活を、春から翌年の春にかけて記録しました。

 アラヤシキの住人たち
(C)ポレポレタイムス社

競争社会、経済主流の社会で、傷つき疲れた人々が、電気もない大自然の中で、他人でありながらも、力を合わせて作業し、一緒に暮らすことによって癒やされていきます。

一人ひとりが、それでいいんだよ。一人ひとりができることをし、持っている力を出し合って田植えをし、稲刈りをする。この地でともに暮らすことの心地よさは、人々を引きつけています。

 アラヤシキの住人たち
(C)ポレポレタイムス社

夕暮れ時、静寂の中、土手に座り、沈む夕日に向かって笛を吹く姿を見ていると、草や土のにおい、ほほをなでる心地よい微風の感触が伝わってくる感じです。


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