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こんなとこ行った!

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9条世界会議 (2)

2008/05/21

チラシ

「5月4日(日)から6日(火)まで、幕張メッセ(東京)で開催された「9条世界会議」の初日4日の様子、第2部をご紹介します。







2部 戦争のない世界を創る Creating a world without war

第2部は、パフォーマンスとゲストトークが交互に行われ、最後はトークセッションが行われ、パフォーマンスで締めくくられました。

堤末果さん
第2部司会の堤末果さん

 
パフォーマンス

ピースボート・ダンスプロジェクト

ピースボートは、言語と国境を越えて世界に平和のメッセージを届けるために若者たちを乗せて世界を巡る船です。ダンスを披露してくれたグループは、ピースポートの船の上で結成されました。不安と争いを表現したダンスは、静かにしかし力強くメッセージを送っていました。今年の第63回ピースボート地球一周の旅は、8月28日に出発します。

 

高橋竹山

2代目高橋竹山さんは、唄と津軽三味線で、平和への思いを込めて演奏してくれました。

高橋竹山さん

 
ゲストトーク

エマニュエル・ボンバンデ Emmanuel Bombande
ガーナ、西アフリカ平和構築ネットワーク

トーク:平和を軍事的手段で成功させようとした試みは成功しません。戦争は、わたしたちの社会を破壊してしまいます。日本国憲法第9条は、正しい国際関係を示しています。日本国民が戦争を放棄する働きを大切にしたからです。

ボンバンデさん

 

ベアテ・シロタ・ゴードン Beate Sirota Gordon
アメリカ、元GHQ憲法起草者

トーク:1946年2月4日朝10:00、民政局部長が「あなたたちは、今日から憲法草案委員となった」と告げました。20人くらいの人がこれを聞いたのですが、みなビックリしていました。その後、どこを担当すかを決められました。人権については3人が担当しました。男性2人、女性1人、この一人がわたしでした。図書館に行き、いろいろな国の憲法を参考にしました。マッカーサーから、早く作るようにと言われました。7日間で草案を作らなければならなかったのです。民政局の他のメンバーは同じようにいろいろな憲法を参考にしました。その他、憲法研究会、共産党、社会党も草案を提出しました。

ベアテさん

このように、いろいろな国の憲法が入っているので、“GHQが押しつけた”ものではありません。国民は、日本の憲法がマッカーサーのスタッフによって書かれたとは知りませんでした。しかしその後事実を知り「日本の憲法を返せ」と言われたのです。

人が物を押しつけるとき、自分の持っているものよりも良いものは押しつけないでしょう。「押しつけられた」というのは、正しくありません。

日本は昔からよい物を他の国からインポートし、自分のものとしてきました。1952年、占領軍が米国に帰ったとき、ジャーナリストがそれを知って、押しつけられたのだから改定せよと言ったのです。

 
パフォーマンス

ナターシャ・グジー

ナターシャさん

ウクライナ生まれのナターシャさんは、6歳のときにチェルノブイリ原発事故で被曝しました。澄み切った高音が美しい声の持ち主で、民族衣装を身につけ、民族楽器バンドゥーラを奏でながら、哀愁を帯びた歌をうたってくれました。

最後に歌った映画「千と千尋の神隠し」の主題曲「いつも何度でも」は、とてもすてきでした。会場全体が静かに聞き入っていました。

呼んでいる 胸のどこか奥で いつも心踊る 夢を見たい
かなしみは 数えきれないけれど その向こうできっと あなたに会える
繰り返すあやまちの そのたび ひとは ただ青い空の青さを知る
果てしなく 道は続いて見えるけれど この両手は 光を抱ける

 
ゲストトーク

李錫兌 イ・ソクテ
韓国、弁護士、人権活動家

李さん

トーク:日本と韓国の地理的関係のもっとも良い関係は、信頼関係に基づいた友好条約を結ぶことです。戦争は、もっとも大きな人権侵害です。9.11以後、米国はテロ撲滅という名の下に、アジアの2つの国に武力行使をしました。

最近の名古屋高裁の判決は、世に警鐘を鳴らすものでした。憲法9条を守るキーポイントは何かを語っていく必要があります。9条は守っていくだけでなく、実行していかなくてはいけません。

 
パフォーマンス

AINU REBELS (アイヌ・レブルズ)

伝統舞踊や歌というアイヌ文化と現代文化を融合させることに挑戦して、2006年の夏、首都圏に住むアイヌ民族の若者たちが結成したグループです。アイヌであることを誇れる社会を目ざして、楽しく、かっこよく、世間にアイヌ文化の波を起こすことを胸に活躍中です。アイヌ文化が奥深いものであると感じることのできたステージでした。

 
ゲストトーク

カルロス・バルガス Carlos Vargas Pizarro
コスタリカ 国際反核法律家協会

トーク:コスタリカは、日本以外で平和憲法を持つ唯一の国です。1949年、憲法12条で、日本の健保の価値観を維持することい成功しました。日本は世界中の市民社会に支持されています。

カルロスさん

 
パフォーマンス

普天間かおり

沖縄出身で、琉球王朝の流れに生まれました。沖縄の音楽に独自の解釈を加え、平和や家族をテーマに温かな曲を人々に提供しています。体全体から出る歌声は、会場にビンビンと響き渡りました。

普天間さん

「9条世界会議」のサイト → http://whynot9.jp

 
寄付のお願い:
5月6日の最終日に話があったそうですが、今回の会議のために、資金ぐりが苦しくなっているそうです。多くの方々にチケットを買っていただいたようですが、これだけの規模の全大会、分科会を開き、海外からの参加者もあれば、相当の費用もかかったことでしょう。
次回の会議につなげるためにも、みなさまのご協力をお願いいたします。
寄付の詳細は、「9条世界会議」のサイトをご覧ください。→ http://whynot9.jp

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