home>キリスト教入門>カテキズムを読もう>第2編 キリスト教の神秘を祝う>第2部>第111回 この秘跡を受けることができる者

カテキズムを読もう

バックナンバー

第111回 この秘跡を受けることができる者

 
6 この秘跡を受けることができる者

叙階の秘跡を受けることができる人は、「洗礼を受けている男性」です。 この根拠は、イエスが12使徒を選ばれた時、男性だけを選ばれましたし、使徒たちも、自分の後継者を選ぶ時、男性だけを選んだことによっています。

叙階の秘跡は「洗礼を受けている男性」が受けることができるとは言っても、これに該当する人がすべて、この権利を有しているわけではありません。神から、司祭職に召されている人だけが、実際には叙階の秘跡を受けることができるのです。ですから、自分が神から司祭職に呼ばれていると思う人は、謙虚に自分の望みを教会の指導者に申し出なければなりません。その人に叙階の許可をする責任と権利を持っているのは、教会の権威者です。あらゆる恵みと同様に、この秘跡も、無償の賜物として神からいただく以外にはないのです。

日本の教会が属しているラテン教会で叙階の秘跡を受けるすべての役務者は、通常は独身者です。マタイ福音書の中でイエスがおっしゃったように、「天の国のために」(19.12)独身を守ることを決意した男性の中から、司祭になる人が選ばれます。

司祭は、ひたすら主と主のことに専念し、自分のすべてを神と人々に委ねるのです。このように生きられた独身性は、新しいいのちのしるしとなり、こうして、聖別された司祭は、すばらしい神の国を告げ知らせるのです。ただし、終身助祭には別の規則があり、必ずしも独身である必要はありません。

東方教会では、ラテン教会の異なる教会法があり、独身性のことでも、違いがあります。東方教会の司教は、独身者の中から選ばれますが、助祭や司祭は、既婚者の男性であっても、叙階の秘跡を受けることができます。しかし、独身で叙階の秘跡を受けた後に、結婚することはできません。言うまでもなく、独身制は東方教会でも重んじられており、多くの司祭が自由に独身を選び取っています。

前へ 

▲ページのトップへ